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Railway&Fishing

管理人の趣味、鉄道と釣りのホームページです。

日本一運行時間が長い定期普通列車滝川発釧路行2429D乗車記

平成26年8月30日、JR北海道ダイヤ改正後の滝川発釧路行2429D乗車記です。改正後2回の完全乗車を行い、各駅、信号所での停車時間、交換列車の通過時間など詳細な乗車記となってます。
2回の完全乗車しましたが、11月13日乗車分を掲載しています。使用している写真は一部異なる日の写真となっているので写真には撮影日を記載しています。

今後、2429D完全乗車する方の参考になれば幸いです。

2429Dダイヤはこちらへ

乗車日:平成26年9月9日、平成26年11月13日
今回で4回目の2429D完全乗車のため、まずは札幌から滝川に向かいます。普通列車行くのであれば札幌07時01分発滝川行2127Mに乗車すると良いでしょう。ただ8月30日ダイヤ改正で711系から721系に変更となってしまいました。721系化後、私は札幌08時00分発L特急スーパーカムイ3号で滝川に向かうようになりました。今回もスーパーカムイ3号に乗車して滝川に08時52分着
スーパーカムイ5号で滝川に09時17分に着いても2429Dには乗り換えれますが、2429Dは富良野への観光客の移動手段にもなっていて、座席を確保することが出来ない可能性が高いのでお勧めしません。
始発駅の滝川駅 2012−10−27撮影
2429D乗車前に飲み物、食べ物を調達します。駅近くにコンビニはありませんので駅構内のキオスクで調達すると良いでしょう。待合室に立ち食いそばがありますので乗車前にお腹を満たせます。

冒頭にちょっと書きましたが、2429Dのあと13時44分まで下り普通列車がないので、富良野への観光客、地元の方で混み合う列車です。青春18きっぷシーズンだと完全乗車の方も多く、土日はJR北海道が発売している1日散歩きっぷで富良野、新得向かう方も多いです。

11月13日は、強風が吹き寒い日だったのと、観光もオフシーズン、そして平日と言うこともあって入線直前まで誰も並びませんでしたが、時期によっては長蛇の列になります。
これまで4回の状況は下表の通りです。
 乗車日   曜日  状 況
 平成24年10月27日   土 09時05分の段階で前後の乗車口にそれぞれ約10名の列、発車時には立ち席が出る
※国鉄色2両での運転日
 平成26年 3月 3日   月 09時05分の段階で前後の乗車口にそれぞれ約5名の列、発車時にはボックス席に1〜2名
※青春18きっぷ利用可能期間 
 平成26年 9月 9日   火 09時05分の段階で前後の乗車口にそれぞれ約5名の列、スーパーカムイ5号到着後、乗り換え客が約40名、発車時には各ボックス席は満席、立ち席が出る。外国人観光客多数。 
 平成26年11月13日   木 09時05分の段階で並んでいる人なし。発車時は各ボックス席に1〜2名程度 

08時46分に新得からの2624Dが1番線に到着して、09時03分頃引上げ線に移動します。そして09時23分、2429Dが入線します。
滝川発釧路行 2429D キハ40−739(釧クシ)2014−11−13 09時23分 滝川駅1番線

今回は乗車口に並ぶ人は居らず楽勝で座席を確保。発車時間まで13分ほどあるのでお決まりの撮影を

入線後、同じく完全乗車する人や観光客が1番線で車両の撮影をするので混み合います。第三者が写り込まないように撮影しようと待っているとあっという間に発車時間となってしまうので、跨線橋を渡り、4番線から撮影した方が良いと思います。
2429D専用サボ 2014−11−13

09時36分、滝川を定刻で発車
11月ともなると富良野への観光客も激減して車内は閑散としています。過去3回の乗車時は、富良野までかなり混雑していて車窓を撮影するのも迷惑なので控えたのですが・・・

09時52分、赤平に停車、ここでは富良野発滝川行快速3426Dと交換。続いて09時21分、野花南に停車、池田発滝川行2428Dと交換
運転本数が少ない区間ですが、この時間は上り列車がそれなりに走ってます。
野花南〜島ノ下間 2014−11−13

写真の畑の奥が滝里ダムになってます。このあと09時27分滝里トンネル(5,590m)に突入、09時34分にトンネルを出てシェルターを一瞬走り続けて島ノ下トンネルに突入、09時36分にトンネルを出ます。トータル約9分間トンネルを走行します。

島ノ下に停車して、10時44分富良野に到着。大半の乗客はここで下車、富良野からの乗車はあまりありません。富良野では滝川方に1両増結されます。
連結作業等で富良野では約19分停車するので、駅構内のキオスクで飲み物等を調達出来ます。
滝川方で待機していた増結車両が接近して連結します。平成26年3月3日に乗車した時は、何故か釧路方に増結されました。車両運用の都合で変更される場合があるようです。
キハ40−739+キハ40−1754の2両編成となった2429D 2014−11−13 富良野駅
1番線には富良野臨時貨物を牽引してきたDF200が昼寝中 2014−11−13 富良野駅
富良野停車中の運賃表示器 2013−11−13
根室本線の運賃表示は何故か整理券番号0から始まるのではなく、最初の停車駅、東滝川の47番から始まり、最後の新富士が1番になります。

11時03分、2両編成となり更に閑散とした車内となった2429Dは富良野を発車。富良野から運転士1名が便乗します。
布部〜山部間 2014−11−13
この日の天候は雨、山の方は雪という天候で車窓は残念な感じ・・・
滝川からこの辺りまで進行方向左側はすっきり車窓が撮影出来ますが、右側は通信ケーブルなどが張ってありすっきり撮影出来ません。

11時17分、山部に停車、釧路発滝川行快速狩勝3430Dと交換します。3430Dは2429Dの上り版ですが、釧路から帯広まで普通列車、帯広から列車番号が変わり、快速狩勝となります。釧路からの所要時間は6時間41分と2429Dよりかな速いです。
空知川に沿って列車は進みます。 山部〜金山間 2014−11−13

金山駅を発車して勾配を登って行くと、右手に金山ダムが見えて来ます。
金山〜東鹿越間 2014−03−03

ダムが見え、少しすると11時41分、空知トンネル(2,256m)に入ります。このトンネルを金山トンネルと記載してるサイトもあるようですが、正しくは空知トンネルです。
3分ほどでトンネルを抜けると金山湖を跨ぐ鉄橋を渡ります。
満水状態の金山湖(ダム) 金山〜東鹿越間 2014ー11ー13

奥が白く霞んでますが、霧ではなく雪で霞んでます。この辺りから雨が雪に変わって来ました。

東鹿越を出ると11時54分、映画「鉄道員」の舞台となり、幌舞駅として登場した幾寅駅に停車
幾寅駅 2014−11−13

奥には映画撮影のため改造され、その後廃車となったキハ40のカット車体があります。
駅舎は進行方向左側です。特に停車時間が長いわけではないので見逃さないように

幾寅を出ると12時05分、落合駅に停車、ここで2回目の小休止で20分の停車となります。
停車中に帯広発滝川行2432Dと交換します。
帯広発滝川行 2432D 2014−11−13
9月の写真ですが駅前はこんな感じです。 2014−09−09
駅前周辺にはコンビニも商店もないので、食料の調達は出来ません。
落合駅に停車中の2429D 2014−11−13

交換した2432Dでは12時14分に発車して行きましたが、2429Dは更に11分停車します。
これは帯広発札幌行特急スーパーとかち6号と札幌発帯広行特急スーパーとかち3号が新得〜トマム間を走行中のため2429Dは落合で退避する形になっているためのようです。

12時25分、落合駅を発車して峠越えです。
発車して5分ほど上り勾配をゆっくり進むと一瞬右手に石勝線の信号機が見えます。そして12時30分過ぎに新狩勝トンネル(5,790m)に突入
トンネルに入って間もなく石勝線とトンネル内で合流します。合流した所がトンネル内にある信号所、上落合信号所です。
2429Dは下り勾配に入り速度を上げ、12時36分に新狩勝トンネルを出ます。出た所に新狩勝信号所があります。
この新狩勝信号所では冬期間車で保線作業員が来れなくなるためと思われますが、臨時停車して保線作業員を乗せることがあります。今年は3月乗車時に臨時停車しました。

新狩勝信号所を通過すると間もなく十勝平野を見下ろすポイントに差し掛かります。11月13日はあいにくの天候だったので翌14日の写真を掲載します。
眼下には新得の街と十勝平野が、晴れていればこのような風景が広がります。 2014−11−14 新狩勝信号所〜広内信号所間

ただ、写真のようにスッキリ撮影出来るのは2か所ほどでしょうか、それも一瞬です。あとは線路沿いの木々でスッキリとは撮影出来ないので注意を
これから通るS字カーブが見えます。2014−11−14 新狩勝信号所〜広内信号所間 
広内信号所 2014−11−14

2429Dは峠を軽快に下り、広内信号所、西新得信号所を通過して12時51分、新得に停車

新得では約12分停車します。以前は3分停車だったのですが、停車時間が長くなったので駅構内のキオスクで買い物したり、ホームで駅そばを買って車内で食べることも出来るようになりました。

新得駅の留置線には14時30分新得発釧路行2529Dとなるキハ40(1両)と16時35分新得発帯広行2553Dとなるキハ40(2両)の3両が留置されてます。運が良ければこの中に国鉄色のキハ40が入ってます。跨線橋を渡り3番線から簡単に撮影出来ます。
9月9日乗車時は国鉄色キハ40−1758が留置されてました。 2014−09−09 新得駅
新得駅に停車中の2429D 20−11−13 新得駅

新得では滝川から運転してきた運転士が交代、交代した運転士はそのまま便乗して帯広運転所に向かいます。富良野から便乗して来た運転士も新得で下車して14時30分新得発釧路行2529Dに乗務します。
運賃表示器はまだ半分も埋まってません。先はまだ長いです。

13時03分、新得を発車、ここから帯広まで列車交換が多くなります。
13時20分、平野川信号所に5分停車。釧路発札幌行特急スーパーおおぞら6号と交換。

十勝平野の畑作地帯を2429Dは進みます。
羽帯〜御影間 2014−11−13

13時37分、上芽室信号所停車、ここでは10分ほど停車して浦幌発滝川行2434Dと帯広発札幌行特急スーパーとかち8号と交換します。
13時42分に2434D、13時47分に特急スーパーとかち8号が通過して運転再開。ここで乗車時間的にも距離的にも半分来たことになります。

新得から帯広までは2429Dの走行区間の中で一番乗降が激しい区間です。羽帯を除き、各駅で乗降があります。特に大成、西帯広、柏林台は土、日、休み期間中は部活動帰りの高校生で賑わいます。

14時02分、西帯広で釧路発新得行2524Dと交換します。
14時06分、帯広貨物駅に停車、貨物駅構内に帯広運転所があり、帯広から運転所への回送列車にでも乗らない限り帰所出来ないため、定期列車を停車させで運転士を降ろしてます。
ここでは滝川〜新得間を運転して、新得から便乗して来た運転士が下車します。
ちなみに停車理由とお詫びの自動アナウンスが事前に流れます。

高架に入り、柏林台を過ぎると14時13分、十勝地方の最大都市帯広に到着。帯広では22分停車の小休止。
運賃表示器も半分以上埋まって来ました。

帯広では札幌発釧路行、特急スーパーおおぞら5号に追い抜かれます。
2429D全行程で追い抜かれるのは意外にもこの1回だけです。
札幌発釧路行 特急スーパーおおぞら5号 2014−11−13 帯広駅
帯広駅に停車中の2429D 2014−11−13 帯広駅

停車時間が22分あるので、帯広名物の豚丼など食料を駅構内で調達出来ます。

帯広で新得からの運転士は終点釧路まで乗務する運転士と交代して14時35分、帯広を発車、ここからが意外と長い道のりなんです。

帯広乗車と特急スーパーおおぞら5号からの乗り換え客を少し乗せて発車しましたが、札内、幕別でほとんど下車してしまいます。

14時53分、幕別に停車、特急スーパーおおぞら8号と交換のため9分停車します。
釧路発札幌行 スーパーおおぞら8号 2014−11−13 幕別駅

14時58分、特急スーパーおおぞら8号が高速で通過して、14時59分、幕別を発車します。
利別駅付近 2014−11−13

利別駅を出ると間もなく利別川を渡り、右手に池田ワイン城が見えて来ます。
利別川 2014−03−03 利別〜池田間

15時11分、池田に停車
時刻表では15時11分着、同時刻発になってますが、2429Dは帯広から池田へ、また池田から釧路への業務連絡などの書類配送を行っている関係で、荷物の積み下ろしに時間が掛かって実際には1分ちょっとは停車します。

池田を発車すると車内はかなり閑散とし、2両編成の車内に乗客は4名

15時16分に昭栄信号所を通過して、15時20分に十弗駅に停車
十弗の「十」=10、「弗」は$に見えるのでこんな看板があります。 2014−11−13 十弗駅

15時27分、豊頃に停車、ここで2名が下車して車内には滝川から乗車している私ともう一方の2名のみに
毎回ですが2429Dは豊頃から浦幌間が一番乗車客が少ない区間です。
2両目 キハ40−1754の車内、乗客0人 2014−11−13 豊頃〜新吉野間
1両目 キハ40−739の車内、私を入れて乗客2人 2014−11−13 豊頃〜新吉野間

15時41分、浦幌に停車、ここでは釧路発帯広行2526Dと交換と時間調整のため9分の停車です。
釧路発帯広行2526D(左)、2429D(右) 2014−11−13 浦幌駅
釧路まであと13駅、滝川からの運賃はなんと4,320円

15時50分、2526Dより先に浦幌を発車、浦幌で2名の乗車があり再び4名になりましたが、2両編成の列車に4名とは寂しい限りです。
浦幌を発車するとおよそ5分で常豊信号所に停車、ここでは9分停車して釧路貨物発札幌貨物(タ)行2092レと交換します。

この常豊信号所ですが、信号所なのに何故か駅名標と小さなホームがあります。
常豊信号所 2014−03−03

16時04分、2092レが通過してすぐに常豊信号所を発車、厚内を過ぎると右手に太平洋が広がり、少しの間海沿いを走行するのですが、11月13日の乗車では日没時間を過ぎていて撮影不可能。過去画像でご勘弁を・・・
厚内〜直別間 2014−03−03

16時29分、直別に停車、8分停車して釧路発芽室行2528Dと交換します。
釧路発芽室行 2528D 2014−03−03 直別駅

16時37分、直別を発車して次の尺別でまたまた10分停車して今後は釧路発札幌行特急スーパーおおぞら10号と交換します。
尺別駅構内 2014−03−03

16時52分、特急スーパーおおぞら10号が通過します。この列車は帯広で追い抜かされた特急スーパーおおぞら5号の折り返し列車です。
釧路発札幌行特急スーパーおおぞら10号 4010D 2014−03−03 尺別駅

16時52分、尺別を発車、次の音別を過ぎると再び海沿いに列車は進み、左に大きくカーブすると馬主来(ぱしくる)湿原に
音別〜古瀬間 2014−03−03
写真の白く雪が積もっている所は結氷した馬主来沼です。

馬主来湿原を抜けトンネルを出ると17時08分、秘境駅の一つ古瀬駅、以前はここで特急スーパーおおぞら12号と交換のためしばし停車していたのですが、現在のダイヤでは交換はなく、30秒停車となっています。

古瀬を発車して下り勾配を下ると17時15分白糠に停車、ここでも9分停車して釧路貨物発帯広貨物行2094レと交換します。
整理券番号は7番まで埋まり釧路が近付いて来ました。

17時23分、2094レが通過して17時24分、白糠を発車。
17時40分、東庶路信号所に2分停車して釧路発帯広行2530Dと交換
大楽毛からは通勤通学客で混雑してきます。そして新富士駅で最後の交換となる釧路発白糠行2580Dと交換すると18時03分、終点釧路駅2番線に滑り込みます。
運賃表示器が47番から1番まですべて埋まりました。
この運賃表示器ですが、釧路到着後すぐに消されてしまうことが多いです。なので撮影される方は新富士発車後、釧路到着までの間に撮影してください。
滝川から8時間27分座って来た9番ボックス席
釧路駅に到着した2429D 2014−11−13 釧路駅

11月13日は完全乗車したのは私を含め2名だったので問題なかったのですが、完全乗車の方が多い時は、下車後2番線で撮影する方で混雑します。早めに2番線から1番線に移動して、このアングルで撮影した方がスムーズ且つ第三者も写り込まずすっきり撮影出来ます。

撮影後は改札窓口で2429D完全乗車証明書をもらいます。
この証明書ですが、青春18きっぷや北海道フリーパス利用でも滝川の途中下車印など滝川から乗車した証明は必要ありません。2429Dに滝川から釧路まで乗車出来る各種切符を持っていれば発行してくれます。

現在は平成26年11月1日から配布開始となった完全乗車証明書Ver.4となっています。
完全乗車証明書Ver.4
釧路駅 2014−11−13

今回で合計4回目の完全乗車でしたが、乗車距離308.4km、乗車時間8時間27分と乗車する前は長いなぁ〜〜と毎回思うのですが、実際完全乗車し終わるとそんなことはなく、何回乗車してもあっという間の8時間27分です。
夏期に乗車したことがないのですが、陽が長いので明るい時間帯に終着釧路まで走行しますし、天候が良ければ北海道の大自然を満喫出来る列車だと思います。
平成26年4月からJR北海道釧路支社のHPで行っていた国鉄色のキハ40による運行日の掲載を終了してしまい、運行日が分からなくなりましたが、運が良ければ国鉄色に当たるかも知れません。

最後にお願いですが、2429Dを含め、北海道内(札幌圏を除く)の普通列車はワンマン運転です。乗車していて気になるのですが、発車直後に撮影や前方展望のため運転席方向へ向かう方が居ます。運転士をそれをミラーで確認して下車客かとブレーキを扱うことも考えられるのでそのような行動は控えて欲しいです。また、先頭車前寄りのドアが乗降口になります。乗降口デッキには運賃箱もあり、デッキに立つと他の乗客の乗降の妨げになるので、駅間走行中は良いとして、停車駅が近付いたらデッキから離れて乗降の邪魔にならないよう注意してください。